口腔がん検診
■口腔がん検診[5,000円(税別)]
口腔ガンに関するご相談を多数いただいておりますが
当院ではスクリーニング検査として
オーラルIDを使用しております。
口腔がん検診は歯医者さんでできます。
気になったら歯医者さんに相談してみましょう。
最近テレビなどで、しきりに取りあげられている口腔がん。
あらためて自分のお口の中を見て、(もしかしたら、これってがん・・・?)と心配になってしまった方もいるかもしれません。
普段、自分の口の中をまじまじと見る機会なんてあまりないので、見慣れないものがあると心配になってしまいますよね。
もし不安になってしまった場合は、ぜひ歯医者さんに相談してみてください。
まず問診・視診・触診で正常な組織なのかどうかを判断し、そこで万が一異常が疑われた場合は、より詳しい検査を行うことになります。
最も詳しい検査は、組織の一部を切り取り、顕微鏡で細胞の形を観察する「生検」と呼ばれる方法ですが、生検はその性質上、組織を傷つけてしまいますので、病変があるとの疑いが強く持たれる場合に行います。
病変の有無を調べるため、当院で採用しているのは「光を当てる検査」です。
これは「口腔内蛍光観察装置(商品名:オーラルID)」という装置で、口の中の粘膜に特殊な光を照射することによって、病変を発見する検査です。
この検査は、組織を一切傷つけることがありませんので、「最も手軽で簡単な口腔がん検診」と言って差し支えないでしょう。
ご希望される場合は、お気軽にご相談ください。
以下の方は、口腔がんにかかるリスクが高いといわれていますので、検診を受けることをおすすめします。
・歯並びが悪い
・入れ歯が合わない
・虫歯があり、放置している
・詰め物や被せ物が外れたままになっている、または合っていない
・2週間以上たっても治らない口内炎がある
・タバコを吸う
<口腔がんとは>
日本では口腔がんにかかる人は、1975年には2100人でしたが、2005年には6900人、現在では約7000人にまで増加しております。(日本口腔腫瘍学会の調べによる)
口腔にできる悪性腫瘍であり、がん全体からすれば約1~3%と低い数値であり認知度が低いのが現状ですが、日本では毎年約3,000人が口腔がんで命を落としています。
口腔がんには、舌がん、歯肉(歯ぐき)がん、口腔底(舌の下)がん等があり、口唇癌は少なく、口腔ガンで一番多いのが舌癌です。
症状としては、初期症状では痛みなどはなく、がんができた舌や歯茎が赤や白に変色したり、しこりができ始めるといった症状がみられます。また前癌病変(癌になる前の段階)である白斑症(口の中の粘膜が白くなる症状)の癌になる確率は3~16%とも言われています。そして、口腔がんは口内炎と間違われることがよくあり、なかなか治らない口内炎も注意が必要です。
<口腔がんの原因>
■喫煙(最大の危険因子)
■飲酒(危険因子)
※アルコールそのものには発癌性はありませんが、間接的に発癌に関与されていて、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒトに
発癌性があると報告されています。
■加齢
■ウィルス感染
■炎症による口腔粘膜の障害
■食事などの刺激
■慢性の機械的刺激など
オーラルIDによる光診断画像(参考)
Mild to Moderate Dysplasia with Bacteria
細菌感染を伴う形成異常(軽度)
Courtesy of Robert Hubbard DDS
ヒトパピローマウイルス
Bering Omega Dental Clinic
上皮内癌
形成異常(軽度)
Bering Omega Dental Clinic
悪性エナメル上皮腫
浸潤扁平上皮癌
<口腔がんは早期発見が非常に大切>
口腔がんの初期段階では、視診では病変組織の発見が難しい。
オーラルIDは肉眼で見えない部分の癌や口腔内の病変などを
見つけることが可能!
口の中に白い斑点(白板症)があった場合、7から14%の確率でがん化する可能性があり、粘膜のただれや赤い斑点(紅板症)ががん化する確率はなんと50%以上。早期に癌を発見し、初期段階で治療をすれば5年後の生存率は90から95%で、話す・食べる・飲むといった口の大事な機能も、ほとんど支障はありません。
しかし、進行がんではその確率も約50%に低下し、舌を半分以上切除したり、顔や首などに大きな傷跡が残ったりすることになります。体の他の部位から骨や皮膚などを移植して再建しますが、今まで通りの生活をすることは難しいでしょう。
早期発見が非常に大切ですので
口の中のキズ、腫れ・痛み・口内炎が
治りにくい等の心当たりがあれば
当院で一度検査してみませんか?
<オーラルIDの原理と根拠>
オーラルIDは2013年にアメリカで開発され、2015年に日本での使用が始まりました。
粘膜の基底膜まで到達する最も蛍光反応がしやすい波長425nmから460nmの青色光を照射する機器であり、健康な組織は蛍光発光し青緑色に、癌組織や前癌組織は蛍光発光せず暗色に見えますので、肉眼での鑑別が可能となります。
光は安全性の高い光を使用しているため、身体への影響はありません。注射や薬剤を一切使用せず、可視光線照射のみの検査のため、痛みをともなわないことが特徴です。従来の検査と組み合わせる補助的なスクリーニング機器として用いられ、口腔癌の早期発見、早期診断に役立つと期待されています。
オーラルIDがOCF米国口腔がん基金やALD米国歯科学会と協力
”口腔がん早期発見の啓蒙活動に乗り出す”
日本歯科新聞 2015年2月10日(火)記事から抜粋